なぜいい年して実家暮らしは馬鹿にされるのか。

ニートや引きこもりでじゃなくても、成人して実家で暮らしている人は多い。

ちなみに俺の生活状況を言うと、ルームシェアのような形で親とは離れて住んでます。

ニートだけどいろいろあって、実家ではまだ暮らせないのです。

一般的には、成人したらできるだけ早く親元から離れて暮らすべきという考え方はまだまだ根強く残っていて、実家暮らしは馬鹿にされる傾向があります。

ぶっちゃけ、他人がどこで暮らしていようとどうでもいいし、大きなお世話だろうと思います。

実家暮らしが何故良くないと言われているのか。

そもそも本当に成人したからといって実家を出るべきなのか？

実家暮らしが非難される理由

甘えていると思われる

一応言っておくと、俺は実家暮らしが必ずしも甘えとは思いません。

ただ、世間にはステレオタイプな見方をする人も多い。

大概こういうものは先入観で判断してます。

例えば、子供の時点で物凄い金額を親から投資してもらえる人が世の中にはいます。

私立や留学の学費、習い事、などいろいろ。

平凡な育ちの人間が成人後もずっと親と暮らすより、子供のころに大金を投資してもらえるほうが遥かに恩恵はでかいです。

でも、子供の頃に１億円投資してもらうのはいいけど、ニートが成人したあと親に寄生して数十年で数千万円の費用をかけるのは駄目だとされてしまいます。

考えてみれば妙な話。

他にも相続で大金をゲットする人もいるし、親の会社や選挙区を引き継ぐ人もいる。

でも、別にこれらのことは甘えているとは思われないでしょう。

実家暮らしより遥かに親から恩恵を受けているのにね。

親と住んでいるからといって、親に甘えているというのもよく分かりません。

じゃあ親から部屋を借りず、不動産屋さんや大家さんから借りればいいということになるのか？

その考えもよく分かりません。

いろいろ考えていくと漠然とした、大した根拠のない固定観念で実家暮らしは否定されていると思います。

ただ、結婚後も実家暮らしをしようとする相方に文句を言うのであれば理解できますけど。

嫉妬

実家に住んでいると生活コストが大幅に節約できるので、メリットは大きいです。

家賃、水道光熱費、ネット代、もろもろ省けるので生活にかなりゆとりが出ます。

でも、いろんな事情で実家暮らしができない人もいる。

実家がない人、親と仲が悪い人、勤務場所が遠い人。

そういう人は毎月家賃を払うことになるけど、単純に実家暮らしに比べて可処分所得が月に５～１０万は減ってしまう。

これは面白くないですよね。

俺だって実家にいられるなら今すぐ実家に住みたいです。

関東、もっと言えば都内に実家があるかないかでニートやフリーターの間でもかなりの格差が発生します。

世田谷や新宿に実家がある知り合いは本当に生活に余裕がありそう。

毎日２０００円から３０００円のランチを食べられるぐらいの差ですよ？

友達や同僚の付き合いで、実家暮らしの人がゆとりを持った消費をしているのは苛立ちを覚えるかもしれません。

実家ぐらしにけちと言われた日にゃ腹も立つでしょう。

だから自分が家賃を払っていることに対して、何らかの理由を見出すインセンティブが発生するんじゃないでしょうか。

自分は無駄に家賃を払っているわけではないと思いたい。

大人になれば実家から出るべきで、いい年して実家暮らしをしてるやつはださい、そう思うことによって毎月痛い出費を強いられていることへの慰めとなる。

実家暮らしを馬鹿にしたがる人の心理はそういう要素も含まれてます。

マウンティング

自分ができているのに他人ができていないことを見下したがる人がいます。

学歴、会社、結婚、子供、世の中は常にマウンティングの取り合いです。

相手の見下せる要素を探し出し、そこを突いて攻撃する。

いやですねー。

一人暮らしをするメリット

単純な計算をすれば、実家暮らしで特に問題なくやっていけるのであればわざわざ一人暮らしをする必要はないです。

でも一人暮らしは自分を追い込む上では効果もある。

毎月生きているだけで強制的にお金が減っていくという状況は、危機感や焦りを産んでくれる。

それによって何か始めることができれば、家賃は自己への投資としての解釈も可能になる。

実際俺も以前なら考えられないような、必死な方法を使ってたまに小銭を稼いでます。

人間というのは追い込まれれば大体必死に行動するし、そうせざるを得なくなるのです。

追い込まれて運転免許を取った話

ちなみに余談ですけど、過去にも追い込まれて行動せざるを得なくなったことがあります。

大学卒業後、新卒である会社に入った時です。

仕事で運転しない企業だったので、免許を持っていないのに持っていることにして履歴書を出していました。

本当は入社までに取るつもりでしたが、怠けものだった俺は先延ばしにしまくって、結局取れずに入社することに。

 別に業務に関係ないので大丈夫だと思ってました。

しかし、入社後に身分の証明として免許証を提出するように求められてしまったのです。

まさか免許証を持っていないとは言えず、窮地に立たされるはめに。

苦肉の策として、免停になったのでそれが明けたらすぐに渡すみたいな言い訳をしたと思います。

結局急いで教習所に通うはめになったけど、正社員で働きながら通うのは時間的、能力的にかなりきつかったです。

普通の人からすればそんなに大したことじゃないのは分かります。

でも、昔から学校すらまともに通えず、バイトもろくにしてなかった俺にとって働きながら学校に行くなんてありえませんでした。

でも状況に追い込まれたらそうするしかなくなったのです。

結局２か月？ぐらいで取ったけど本当にしんどかったです。

でも、これがなかったら今でも免許を持ってなかったかもしれません。

つまり、普段から怠けものでも状況に追い込まれれば行動できる可能性はあります。

貧乏だから実家暮らしをしているという面もあれば、実家暮らしをしているから貧乏という面もあるのです。

まとめ

特に変化をする必要もなく、現状のペースで満足して生活していけるのであれば実家暮らしで何の問題もないです。

自分を変えたいと思っているニートや貧困者は、一人暮らしをすることによって変わるきっかけが生まれるかもしれません。

大事なのは世間ではなく、自分の考えでどうするかを決めることだと思います。